ECサイトのメディア化でECとは別にオウンドメディア運営することをおすすめしない理由

2018-12-27 13:15:00 / 最終更新日:2019-12-26 14:21:43

ECサイトへの集客力を高めるために、ECサイトをメディア化して運用する手法を取り入れているサイトが増えています。ECサイトをメディア化する際には大きく分けて2つの手法があります。


1つは、ECサイトとは別にブログツールや専用CMSを用いてオウンドメディアとして運用するパターン。もう1つは、ECサイトへコンテンツを拡充しECサイト自体をメディア化していくパターンです。


本コラムでは、前者のECサイトとは別にオウンドメディアを立ち上げ(特に外部ブログツールを利用して)運用することがあまりおすすめできない理由をご紹介します。

運用が難しく成果が見えづらい

ECサイトとは別に、コンテンツサイトをオウンドメディアとして運用する場合は、ECサイト自体をメディア化する場合に比べ、オウンドメディア単体でサイトを成立させる必要があり、直接的な商品の紹介だけでなく多岐にわたる情報を掲載する必要が出てきます。そうすることにより、EC事業者がECとは別のメディアサイトを運用することになり、運用の難易度も上がります。

また、オウンドメディアがECサイトへ直接的にどのような効果をもたらしたかの成果の把握が難しく、成果がわかりにくい分、運営者のモチベーションを維持することも困難になりオウンドメディア自体を閉鎖するケースが少なくない。

ECサイトへのSEO効果を高められない場合がある

SEO効果が高められない理由として、大きくドメインの問題とECとは関係ないコンテンツを掲載していくことになる問題の2つ考えられます。


まず、オウンドメディア型の場合は、ECとは別サイトとして運用しているため、オウンドメディアのドメインはECとは別の新たなドメイン、もしくはECサイトのサブドメインとして運用しているケースが多く、ECサイト自体をメディア化する場合と比べ、掲載されたコンテンツが全てECサイトに対して外部リンク化されるため、ECサイトに対するSEO効果が薄れる可能性が高い。


2つ目にオウンドメディアは、そのサイト自体で成立する必要がありECサイトに直接的に関係ないコンテンツも多数掲載する必要があり、ECサイト自体のテーマ性を高めることができず、結果ECサイトへのSEO効果が低くなる可能性がある。

システムが別になっている問題

EC側とコンテンツ側でデータベースが分かれているため、両方を横断的に表示するページを制作しづらい。 

(例:記事ページへの商品掲載、商品ページに関連したコンテンツ掲載)

ECと外部ブログツールがシステム連携できないことがあり、せっかく商品をカートに入れたりログインされていても、記事側へ遷

移するとカートリセット・ログアウトされるケースがある。

外部ツールとしてWordPressを導入しているケースでの危険性

ECサイトに対するセキュリティや堅牢性への意識は高く持っているが、それと連携したWordPressを代表とする外部ブログツールへのセキュリティ意識が低い事業者が多い。特にWordPressは世界でのシェアが約30%。世界中のサイトの約1/3がWordPressでできていると言われており、その分クラッカーの攻撃対象になりやすくECだけで意識しているのでは難しい。

まとめ

ECサイトとオウンドメディアを分けて運用することが駄目だという訳ではありません。あくまで一般的な考え方としてご紹介しており、勿論、ECサイトとは別にオウンドメディア運営をされて大成功されているECサイト多くあります。


ECサイト自体をメディア化するのに比べ運用の難易度が上がることが考えられますので、これからECサイトのメディア化を考えている方はまず、ECサイト内にコンテンツを追加できる構成をご検討されてみては如何でしょうか。